「ごめん!大丈夫!?」 「え、あ、はい大丈夫です」 散らばったプリントを一緒に集めてくれた。 「本当にごめんね、女の子たちから逃げるのに必死で前見てなくて…。僕、C組の藤田優志って言います。」 「わ、私はA組の大場絃です」 「絃ちゃん、ね。"いと"って変わった名前だね」 「弦楽器の音色のように、優美で人を引き付ける魅力ある人に成長するようにとの思いを込めてって言うのが由来なんだって」 「そうなんだ、綺麗な名前だね」 そう言って笑った顔に惹かれた。