「…誰?」

あたしからは逆光になっていて姿が見えない。

「水色の、パンツ」

声が、響いた。



あたしの顔が赤くなるのがわかる。

そして…何だか腹が立って。

「待てーぇ!!」

階段を何段も抜かして駆け上がった。

「げっ!!」

その男子生徒は慌てて逃げる。



…速い!



スポーツ、しているのかな?

でも、あんなに体が細いのにどこからあんなパワーが…?



あたしは必死に追い掛ける。