その瞬間、堀田の顔が静止画のように止まり、俺もハッと我に返った。



「…ぁ、ちが」



「ごめんね。」

「いや、俺こそ…」

「授業の準備しなきゃ。」


つい言ってしまったことを否定しようとしたが、当然俺が悪いのに堀田はなぜか俺に謝って席を立ち上がり、自分のロッカーへと向かっていった。




俺は本当に馬鹿だ。絶対に傷つけた。




堀田だって、周りを困らせないように無理して笑っているのに。



「あー…。」




1人顔を両手で押さえながら狼狽えていると、2時間目開始のチャイムが鳴った。