あれから何日か経ち、堀田との距離感は全くと言っていいほど変わらない。
そして、冬休み前の期末試験が始まろうとしていた。
「はよ。」
学校の玄関で上履きに履き替えたところで堀田が目の前にいることに気がつき挨拶をする。
「おはよ月斗〜」
相変わらずの笑顔でこちらに振り向いて挨拶を返してくる。
「期末まであと二週間だよ〜私指定校だからがんばんなきゃあ…」
「お前なら大丈夫だろ。」
「結果は最後までわからないんだよ?!私、音楽だめだめだからさ〜」
成り行きで一緒に教室に向かうことになり、テストの話や進路の話に花を咲かせる。
「よ!二人して何話してんだよー」
音楽だけはできないという堀田の愚痴を遮るように颯が後ろから現れ、俺の肩に腕を回す。
「急にビックリした!」
「すまんすまん、この時間はお前ら教室にいるはずだから気になってさ。あ、俺…邪魔だった?」
「は?」
意味深に言う颯の言葉に俺はガチトーンで返す。
「えへへ〜まあ、うん?実はぁ」
悪ノリ大好きな堀田はこういうのにすぐに乗っかってしまう。
少しドキッとしてしまったのは気のせいだと思うことにする。
「あらまっ」
颯もノリノリで話を続けようとしているのがわかり、俺はげっそりとした顔で二人を見つめる。
「え、どちらから想いを…?」「それはもう、ね?」と記者会見風のコントを廊下でおっ始める二人。
「ははっ」
朝から元気だな…とアホな二人に俺は思わず声を出して笑う。
