『……え?』






『だからね、月斗が思ってるより、みーんな月斗のことなんか見てないってこと。』






『…でも、俺のこと』







『それは!』



俺のことみんなあーだこーだ言うんだって訴えようとしたら、即座に堀田の声で遮られる。



『月斗が逆にみんなのことをあからさまに怖がって、避けるからでしょ?そんなの、みんな気に障るに決まってるじゃん!』


























































……あぁ


































そうか。







































そう、簡単なことだった。



















俺が周りを気にしすぎて、それが逆効果だったのだと。































『だからあっけらかーんとしてればいいの。心の中では、あー怖いなこいつら俺のことどう思ってんだろうって。でも外見は普通にしていればいいの。』






そうやって素直に自分の言葉で俺に伝えてくれる堀田の姿は、本当にヒーローのようだった。

















『そしたら、月斗のことなんかみんな気にしない!』






その言葉はあまりにもストレートすぎて、きっと周りから見たら酷いこと言ってるって思われるかもしれない。













でも、その時の俺にはなぜかすごく響いた。












































誰も、俺のことなんか気にしない。




































『あとは、夜が怖かったら夜空を見上げてみて。』



…夜空を見上げる?





『そしたらきっと星がある。1つだけかもしれないし、1000こあるかもしれない。いっぱいあるかも!』



まだ当時150センチもいっていない堀田の身長では、言っている数が大きくなるほど身振り手振りもだんだんと大きくなっていき、頑張っているという必死さがこっちにもしっかりわかった。



しかし、夜空を見上げろとかいきなり言われて俺は堀田がなにを伝えたいのかはわからなかったが次の言葉を聞いて理解をした。



























『そしたら、大丈夫だよー!って私が見守ってるから!』
























































なんてくさいことを言ってるんだと思った。








ただ「星」という名前がついているだけで勝手に自分を星だと思い込んで見守ってるなんて…こいつは本当にアホなやつなんだと実は出会った時から思っていた。






でも、妙に能天気で馬鹿正直にそう思っているコイツを見ていると本当にそう思えそうだから、何回か夜空を見上げて堀田を想っていたのは秘密だ。

















































































星は数えきれないほどあるけれど

俺にとっての星は、お前だ。