「おーい!」

肩を叩かれて、俺は我に返る。友達が、俺の肩を叩いたみたい。

「どうしたの?」

「一緒に帰らない?」

何でだろ。友達といると、なぜか胸が苦しくなるんだ。

「ごめん……俺、用事があるから。先に帰ってて」

無理やり笑顔を作ると、友達は「……分かった」と教室を出てく。

俺は、空を見上げるとため息をついた。



「……起きて」

誰かに声をかけられて、俺は目を覚ます。黒いローブに身を包んで、大鎌を肩に乗せた男の子が俺を見つめていた。

俺が体を起こすと、俺は道の真ん中で仰向けになって寝てたみたい。いつの間にか、俺の服装は男の子と同じ黒いローブに変わってた。

「……君は?」

俺が声をかけると、男の子は「死神」と微笑む。

「……死神?」

「うん。ほら、君の学校で噂になってるでしょ?丑三つ時になったら、死神が動き出して人間の魂を狩る……って。あの死神」

と死神は笑顔を崩さない。

「死神が俺に何の用?まさか……俺の魂を狩りに来たのか?」

「まさか!君は魂なんて無いのも同然だから、狩れるわけがないよ……」

死神の言葉に、俺は驚いてしまった。

「君は、とある共通点で亡くなってしまった魂が集まって生み出された存在なんだ。その共通点は、今から始まろうとするゲームで分かるよ」