「すぐに寝てくれて良かった」
「公園でいっぱい遊んでたからね」
・・・
会話が続かない。
改めて考えると、楓くんと2人きりで話したことなんて、今日の授業中の質問くらい。
ほとんどはチビたちの話を介しながらの会話だった。
「楓くんも眠たくなったら、寝に行ってもらっていいからね」
「ありがとう」
私はテレビのボリュームを小さくした状態でつける。
「この時間はいつも何をしてるの?」
「とっ、特には…」
この時間のテレビは面白いのばっかなのに
今日は声を出して笑えないや
「そうなんだ。私はいつもテレビ見て、親が帰ってくるのを待ってるんだ。今日は2人とも忙しくて帰ってこれないみたいだけど」