秘密主義の楓くん




よし!晩ごはん作るぞ!!



エプロンをつけて、早速野菜を切り始める。



あ、そうだ



「楓くん、凛太郎くんの好き嫌いとかある?」



ソファに寝ている凛太郎に声をかけると





「人参…」



「人参ね、わかったわ」



一言返事があった。




酢豚の人参は凛太郎のくんのお皿に乗せないとして、生春巻きに入ってるのはどうしよう?



細切りだったら食べてくれるかな?





「凛太郎、人参嫌いですが全然入れてもらって構いません」



⁉︎



急に話しかけられ、持っていた人参が手から滑り落ちてしまった。



「楓くん。寝てなくて大丈夫?」



「はい、僕もお手伝いしたくて。それに、凛太郎の好き嫌いは気にしないでください。最近は少しは食べさせるようにしてるんです」



「そうなの?じゃあみんなと同じにするわね。
それじゃあ、玉ねぎの皮を剥いてもらえる?」



「わかった」