「あかねは中で遊んでるよ!」 「そうなんだ。悠くん、もう帰る準備してあっちゃん呼んできてくれる?」 「わかった!」 私のお願いを素直に聞き入れてくれて、悠成は「ビューン」と、効果音をつけながら、園舎の中に走っていった。 悠成が紅音を呼んできてくれている間、私はボーッと延長保育の園児たちが遊んでいるのを見つめていた。 「なっちゃーん!!!」 ドタドタドタっと大きな足音を立てて、さっきとは違う声が私の名前を呼んだ。