バーに着くと、個室に案内された。

透也が座っていた。

「舞由先輩。遅いじゃないですか。いつも通り可愛いですね。」

私の耳元に来て、そう告げた。

突然恥ずかしくなった。

透也の指には、1年前透也自身が私とお揃いでくれたペアリングをつけていた。

いつか、透也と結婚したいと思っていた