ハツコイぽっちゃり物語


荷物を置いてカウンターで受付をやっている女の子と交代する。

ざっと図書室内を見渡して今日の過ごし方を考える。

今日も人は少ないから本の続きが読めそう。

葵生先輩はまだ来てないみたいで私の心に少しだけ余裕がみえた。


……人も来ないし、本でも読もう。

本の世界って自由で好き。

今読んでるものは、私と同じ高校生でぽっちゃりが主人公の女の子と転校してきた男の子の恋のお話。

とても共感するポイントがたくさんあって
素敵だなぁ……って。

ぽっちゃりがコンプレックスで恋に臆病だった女の子が転校してきた男の子と恋していくことで少しずつ自分を好きになっていくってところがまた感動的で。

小説って夢がいっぱいだよね。

こんな私でも恋愛してみたいな とか思っちゃうもんね。

でも現実は違うから。

今日ちーちゃんに言われたことを思い出す。