ハツコイぽっちゃり物語


LHRが終わると、急いで廊下に飛び出した。
それは手を振った葵生先輩が居たから。


廊下(そと)が騒がしいな、と思ってたんだよ。
ちーちゃんがドアの方へ視線を向けたまま「あ」と声をこぼしたのが合図だった。


「せ、先輩!?どうしたんですか」

「ごめんねさっきは。あんな所で言う必要なかったね」

「さっき?……ああ、あれですか?別に……というか違うところで話しませんか?」


周りには私たちに注目するギャラリーが集まってきていた。


それもそうだ。さっきあんな事を言ったばかりなのだから。興味で見に来てしまうことは分からなくもない。


先輩もその様子に気付いたようで「そうだね」と笑って、2人で静かな場所を探し歩いた。


私たちはあまり人目のつかないであろう小さな花壇へと来た。
そこはちーちゃんと話した場所でもあった。