ハツコイぽっちゃり物語


家に着くといい香りに誘われて、さっきあんまんを食べたばかりなのにお腹が鳴ってしまった。
その隣で音を聞いた彼はぷはっと笑う。


リビングから顔を覗かせたお母さんが私たちに気付いて「おかえり!」と笑顔で迎える。


今日の晩ご飯はすき焼きと今朝食べたおせちの残り物。
どれも美味しくって頬っぺが落ちそう。
恋ちゃんも美味しくお肉を頬張っていて私まで幸せに感じる。


恋ちゃんは今晩でお泊まり終了。明日の朝にはもう家に帰ると家に入る前にポツリと伝えられた。


また私の部屋で寝るんだと思うとドキドキする。恋ちゃんを好きだと再確認したからこそ、意識してしまっているからだ。


今日こそは恋ちゃんが寝るまで起きてるんだから!寝顔なんて見せるもんか。


「千桜手伝うよ」

「あ、恋ちゃん」


声の方を向くと恋ちゃんが隣に立っていて、あれ、さっき一緒に食べてなかったっけ?と不思議に思ったけど、“そういえば”と自分の持っているスポンジと食器に理解した。