――ガバッ。
暗い……。まだ夜?
ふとカーテンの向こう側を覗いて確かめる。
空はまだ暗かった。
ぼーっとした頭だけど胸の奥がものすごくドクドク音を立てているのが分かる。
胸に手を当ててもその振動はハッキリ分かる。
さっきのは夢。だけどちゃんとした記憶。
忘れていた記憶。
目線を下にやると横向きに丸くなって寝息を立てている恋ちゃんがいて、ヒュっと息を飲んだ。
ほ、本当にいる。寝てる。しかも普通に。
ちょっと待って。そういえば先に寝……。
ももも、もしかして寝顔見られた!?
どうしよう。いや。見てない。大丈夫。私は壁側を向いていた、ということにしよう。
と思いたいところだけど……。
恥ずかし!



