お母さんは私たちの雰囲気を察知したのだろう。
何か言いたそうな顔で私を見るけどなにも言わず、「今日の夕飯はハンバーグね!」とキッチンの方へ。
ハンバーグかぁ。
恋ちゃんの好きな食べ物だ。
そんなことをふと思って
さっきまでいたソファーをみる。
やっぱ私なにか変なこと言ってたのかな。
なに言っちゃったかな。
『変な顔してたから』
そう言った恋ちゃんの顔を思い出す。
変な顔……。
ちょっと浮かれモードだったのは認めるけど、そんな酷い顔してたかな?
……明日、会ったら謝ろう。
そう意気込むと沈んでた気持ちが少し晴れていった気がした。



