「オレンジジュース…」
「ガキっぽい」
「うるさいな」
いつもの調子で返すと、フッと高野くんに笑われた。
高野くんは私のグラスに半分くらいオレンジジュースを注ぐと、
今度はそこにメロンソーダを注ぎ始めた。
「あ、ちょっと!勝手にミックスしないで!」
「はい、オレンジジュース」
「いやメロンソーダ入れてたのも見てたからね!?」
明らかに色も違うしね!!
「意外に美味いかもよ」
高野くんにそう言われて、ちょっとだけその場で飲んでみた。
……うーんこれは…
「……まっず!!」
「ぶはっ!!」
私のリアクションに、高野くんは肩を震わせて笑った。
……私の説教に対しての、お返しのつもりか。
やっぱり意地悪だ、って思うのに、
笑顔の高野くんが可愛くて、
怒りよりトキメキが勝ってしまった。



