足がぶつからないように、気を遣ってちょっと右に避けたら、


ぎゅむ、と足を踏まれた。



「いたぁ!!!」


「ぶはっ!!」



思わず大きなリアクションをしてしまうと、


高野くんは堪えきれなくなったように吹き出した。



「〜〜!
わざと!?」


「ハハッ」


「…性格悪い!」



って、


そんな性格悪い男が好きな私も、相当変わってる。



「爪割れたら責任とってよ?」


「これくらいで割れるほどの爪?
カルシウム足りてないんじゃない」



う〜…。


今でも意地悪だ…。