私がつり革掴めない女子だったら、出会えなかったと思う。
……あれ?
私、なんで昨日の彼のこと、そんなに気にしてるんだろ…?
「あ、もう次降りるとこ」
「早いね」
「三澤と話してるとなー。
暇にならなくて助かるよ」
湊くんが降りる駅に着くと、人混みをかき分けて湊くんは電車を降りていった。
……そういえば
湊くんは朝一緒だけど、
昨日の金髪の人は、朝は違う電車なのかな。
制服でどこの高校とかわかればよかったけど、そういうの疎いからわからないな。
……って!また気にしてる!
なんでそんな気にしちゃうんだろ。
やんちゃそうで、どちらかというと苦手なタイプなのに
どうしてか、探してしまう。



