「で、
三澤も行く?」
「うん!
行きたい!……かも!」
なんか、
こんな食い気味に行きたいって言ったら、下心あるのがバレそうで、『かも』って誤魔化した。
こんなとこでも、私、素直じゃないなぁ…。
「じゃあ、三澤も参加するって伝えとく」
「よろしくお願いします」
ペコ、と頭を下げた時、
電車が大きく揺れて、バランスを崩した。
「危ないっ」
湊くんが支えようとしてくれたけど、
つり革を掴んでたので、手に力を入れて踏ん張った。
「掴んでるから大丈夫」
「あー、ホントだ。
三澤ってつり革とか触るの平気?」
「全然平気」
「俺の高校の女子、つり革は絶対触れない〜って言ってたわ。
そんな気になるんかね?」
「私は気にしないな」
手洗いしてるし
そ、それに…
昨日みたいなことがあったら、ドキドキするし…!



