素直になれない高野くんと素直になりたい私。




謝ってくるから、それ以上は何も言えなくて


代わりに、ポンポンと高野くんの頭を撫でた。



「……じゃあそれは解決ってことで、
もう一個の、『好きな人匂わせ』っていうのは?」


「……ラインのアイコン…と、一言コメント」


「あー。これのこと?」



高野くんが後ろでなにやらスマホを操作していると、


私の目の前にパッと画面を見せてきた。



「……ん?」



それはラインのアイコンの画像の、全体が見える写真だったんだけど…


この顔……すごく見覚えが…?



「……なにか気付きました?」


「………あ!」



アイコンじゃ目元が隠れてたからわからなかったけど、


見せられた画像はハッキリ顔が見えてて、その目を見て、誰かわかった。