彼女のことは事実やんけ。
「嘘で彼女になるの許せるタイプとは付き合いたくないとか言いつつ、自分も一緒じゃん…」
ちょっと拗ねて言ったら、
後ろからガシガシと頭を撫でられた。
「おまえな、タバコの時にも言ったけど、
図星つかれたらムカつくんだよ」
「…そんなこと言われましても」
「おまえ本当に男心がわかんねーやつ」
「そんなの、わかんないよ。
女だもん」
「……はぁ…」
後ろからため息が聞こえたと思ったら、
お腹のとこに腕がまわってきて、
背中にぴったりと、高野くんの体がくっついた。
「……好きな女にバカにされたら、
悔しいんだよ」
「…!」
「で、言い返せないからムカつくの」
言い返せないのは自分が悪いのでは…。



