あー…勇気…が、


どこかに、行っちゃいそう…。



「席は、いつものところ…「あの!!!」



真矢さんの言葉を遮って、店内に響くくらいの、大きな声が出た。



本当は、このまま、逃げてしまいたい。


ここで高野くんが来なかったのは、神様がダメだって言ってるのかもしれない。


でも…それでも。


『もう来ない』って言ったお店に来てしまった時点で、逃げ場なんてないんだ。


だから…



「注文!していいですか!」


「え…席に行ってから…」






「高野翔希くんを、ください!!!!」






どんなに恥ずかしくても、



私は言うよ。