山西さんに腕を引っ張られて、ゆっくり喫茶店に近づく。
自分で、『もう来ない』って言ったくせに
どんな顔して、行けば……
「あ、ちょっ、ちょっと待って」
「えっ」
「高野くん、外に出てきた」
お店から金髪の男の子が出てきて、山西さんと私は2人で道行く人に混ざるようにして隠れた。
「……だから、困るんだよね」
「……」
「お客さんだから、見逃そうと思ってたけど、
何も頼まないのに居座られると、他のお客さんに迷惑だし」
「……ごめんなさい」
「なんの目的で来てる?
まりなの友達だよな?
まりなも来てないのに、なんでいつもいるの?」
高野くんと、まりなさんの友達の女の子が外に出てきて、何か話してる。



