素直になれない高野くんと素直になりたい私。




責任とって私が話し相手になれってことか。



「でも、仕事中に喋ったりするの良くないんじゃ?」


「店員同士じゃなくてお客さんとの交流だから、いいだろ」



テキトー…。


高野くんって、昔からこんなだったな。


ノリで生きてるっていうか…。


だからすぐ友達になれちゃうんだと思うけど。



「それに、
昔から、三澤と話すのは楽しかったしな」


「……え…」


「……なんだよ、その驚き顔は。
おまえは楽しくなかったのかよ」



ショックなんですけどーって言いながら、高野くんは私から伝票を奪ってレジに立った。



……だって絶対、そんなの嘘。


中学の時、ほとんど話したことなかったじゃん。


他の子との方が、仲良かったくせに。