それから少しして、高野くんがお店に戻ってきて、
私の顔を見ると「間に合った」って言いながら小さくピースした。
声を聞いてて、会いたかった姿が目の前に現れて、心臓がきゅってする。
ピースとか可愛い。高野くんそんなことするキャラだっけ?
そんなことを考えながら、お店の裏に行く高野くんの背中をドキドキしながら見つめた。
私、勢いでかけちゃったけど、
高野くんと電話、初だったんだよね。
電話って本人の声じゃないけど、
いつもと少し違う声が、またドキドキした。
ラインを開いて、通話時間を見ながら余韻に浸っていたら、
また、あの女の子が店に入ってきた。