どうやら視線を下に向けて縮こまっていたのを、私が彼女たちに絡まれてるんだと思ったらしい。


実際そうではあったんだけど、


よく気付いたよね…。



「平気だよ。
…高野くんのストーカーって言われちゃったけど」


「そんなの真矢が言った冗談だから気にすんな。
三澤はストーカーじゃなくて、
ちゃんと俺の友達だろ?」



……友達、か。


ストーカー呼ばわりされてもショックだけど、


私は所詮、高野くんの“友達”。


それ以上に、なれるはずない。



「ねぇ、翔希くん」


「ん?
なんですか、真優さん」


「実際のところ、ストーカーには気をつけた方がいいよ」


「……うーん…」


「翔希くん、誰とでも仲良くなれるのは長所だと思うけど、
短所にもなり得るからね」