「わかった!わかったから!
本当にごめんなさい!」
その言葉の後、高野くんがスッと真矢さんを離して。
「三澤、ごめんな。
年上どもに睨まれて、怖かっただろ」
冷や汗だらだらだった私の頭を、優しい手つきでぽんぽんと撫でてくれた。
「なんだ、真矢の冗談なのね。
ごめんなさい、ストーカーなんて言って…」
茶髪の女性に謝られて、ブンブンと首を横に振った。
「私の方こそ、ガン見してしまってごめんなさい…。
綺麗だったので、つい…」
綺麗なのは本当。
ガン見しちゃってたのは、親しすぎるなって不思議に思ってたからだけど…。
「やだ、綺麗だなんて!」
「世辞だよバカ」
「アンタは黙ってなさい」
女の人が、真矢さんの足を踏む。それはもう、グリグリと。



