素直になれない高野くんと素直になりたい私。




やべー!


顔に出ないように頰を押さえていると、さっきのイケメン店員さんが高野くんに声をかけてて、


そしたら高野くんが、私の方に向かって歩いてきた。



「三澤、なんかあった?」


「……へ?」


「真矢が、三澤が呼んでるって」



え、呼んでないけど……


…………って、



……ん?



「ま、まや…って…?」


「そこの、茶髪の店員」


「へ、へぇ……」



ま、『まや』って…


あのイケメン店員さんのこと…!?


男の人だったのか…!!


勘違いだったんだ…!恥ずかし!



「で、なんかあった?」


「…えッ?
いや、何もないよ!」



そういえばなんでこっちきたの?


真矢さん…もしかして面白がって高野くんを呼んだ?


ヤキモチ妬いてるって顔、もう出てないかな?ちゃんと隠せてる?