正直だな、高野くんは。
でも、それよりも
女の子と仲良く話してることが問題なわけで。
おこがましいのはわかってるけど、やっぱりヤキモチはちょっと妬いちゃう…。
ていうか今度は誰ですか?
常連っぽくもないけど…。
「で、注文は?」
「翔希くん!」
「大盛りビーフシチューね(店で一番高いヤツ)」
「ちーがーうーーー!」
高野くんと女の子の会話がこっちまで聞こえる。
声量どうなってんの、と思ってたら、
女の子と同じテーブルにいた別の女の子が、しーって人差し指をたてていた。
……もう一人は、真面目そうな子。
2週間前からそのうるさい女の子と一緒に来てる。
お店の中でうるさくしたら、高野くんに迷惑かけるってわからないのかな。
いつものテーブルで頬杖をついてムスッとしていると。
「お待たせしました。
アイスコーヒーです」
茶髪のイケメン店員さんが、注文したアイスコーヒーを持ってきてくれた。
「ありがとうございます」
「…アレ、うるさかったですか?」
「え?」
「眉間にシワが寄っていたので」