頭の中でショックの鐘の音が響いてる。
「……ごめんねっ、
見れないくらいブスで!」
気にしてるのがバレないように、強がってみせた。
高野くんがカードにスタンプを押して、おつりと一緒にトレイに乗せて返してくれる。
黙ってそのスタンプカードとおつりをしまっていたら、
高野くんの手の甲が、私の唇にトン、とぶつかった。
「……へ?」
「……なんか、エロい、それ」
『ほら、俺の手の甲にもついた』って、唇の形をした赤い色がくっきりついてる手の甲を見せてきた。
「店に来た時は、こんなのつけてなかったよな?」
「あ、ごめん。
さっき塗ったの。
だからこんなくっきりついちゃって…」
「……こういうの、やるんだ、おまえ」



