そう言われると、もう一個入れたかったけど入れるの躊躇うじゃん。
まだ高野くんは私を見てる。くっ…今だけはどっか行ってほしい。
スプーンで混ぜて、高野くんに見られながらコーヒーカップに口をつけた。
(飲めないことはないけど、ちょっと苦い)
砂糖入れたいけど、またバカにされそうだし、
一旦カップを置いて、ふぅ、と息を吐いた。
「我慢せずに、砂糖入れたら?」
高野くんにクス、と笑われる。くそぉ、バレてる。
でも明らかにバカにされてるのに、言うこと聞くのも癪だ。
「熱いだけですー。
ちょうど良いくらいだもん」
「ふーん」
明らかに疑っている…。
高野くんには、私はお子ちゃま舌ってインプットされてるんだ。
せっかく大人っぽいメイクもしてるんだし、そのイメージは払拭してもらいたい。



