「あれ?
真矢(まや)、3番テーブルのオーダーは?」


「え、さっき持ってっちゃった」


「はぁー…まじかよ」



『悪い』と真矢に謝られる。


遠野(とおの)真矢。俺の2つ上の先輩。


茶髪にウェーブがかった癖毛。そしてびっくりするくらいイケメン。


クソー。サラッと謝る姿もイケメン。



「女子高生が一人で来るなんて珍しいな」


「そっすね」


「なんか拗ねてる?
あ、翔希、もしかして3番テーブルの子狙ってたの?
お前相変わらずチャラい」


「違うし。
あれ、中学ん時の同級生」


「あ、そなの」


「つーか、なんだよチャラいって」



そんなつもりないんだけど。



「若い女の子来ると、結構慣れなれしく話してない?」


「歳近いと、話しやすいから」



昔から友達作るのは得意だったし。


不思議とそうなっちゃうんだろうな。