「え?奢らないって言ってたのに」 「言ったっけ? まぁいいから早く帰って。こっちも忙しいから」 高野くんの言う通り、店員さんは忙しそうで。 高野くんもすぐにレジを離れていってしまった。 お店を出て、 もらったスタンプカードを両手で持って額にあてた。 ……高野くんからもらった、スタンプカード。 一生大事にしよ。絶対通う。 その後はルンルンで家まで帰った。 おかげで、家に帰るまでマヤさんの存在をすっかり忘れてしまっていた。