もういちど初めからー塩キャラメルとビターチョコー

 耳をすますと、もう一度、カツッ。
(窓――――?)
 そろっとカーテンを開ける。
 開けたとたんに目の前でカツッと音がして。
 ベランダにころがったのは小石?
「あ…いつ!」
 庭の植えこみの外から、こっちを見上げているのは黒いシルエットだったけど。

 慎吾(しんご)だ!

 確信して部屋を出る。
 ぬき足さし足、階段を降りて。
 リビングの父さんと母さんにバレないように、そっと玄関を出る。
 おさえきれなかったイライラにまかせて、ガチャンと門を開けたとたん、
「電話くらいしてくれるかと思ったのになぁ」
 しょぼたれた声で言われて力が抜ける。
 そうだ。
 どこか傷めたかもしれないのは慎吾。
 あたしはかばわれた。
 かよわい女の子みたいに。