君と見る空は、いつだって青くて美しい




「なぁに、希空ちゃん」


 ま……真宙くーんっ。

 ちゃんと聞こえていてほしかった。

 せっかく、せっかく呼んだのにぃ~っ‼

 あぁぁ~っ。

 …………。

 ……でも。

 聞こえていなかったのなら仕方がない。
 もう一度、もう一度、呼ぶしかない。

 だから。


「……真宙……くん……」


 もう一度、頑張って呼んでみた。


 今度は、さっきよりも大きめの声で呼んだはず。

 この声の大きさなら、今度こそ、きっと真宙くんに聞こえたと思う。

 ……はずなのに。