君と見る空は、いつだって青くて美しい




「希空ちゃん?」


「……‼」


「どうしたの?」


「う……ううん、なんでもない」


 本当は、なんでもなくはないのだけど……。


「なんでもないならいいんだけど。でも、さっきも言ったけど、もし何か悩み事とかあるのなら、いつでもオレに相談してよ。話くらいしか聞けないかもしれないけど、話すことによって少しは気が軽くなるかもしれないから」


 ありがとう……。

 本当に優しいな……ま……ま……真宙……くんは……。

 ……って。
 な……なんで、心の中で名前を言っただけで、こんなにも言葉を詰まらせているのっ⁉

 これじゃあ、本人に言うときは、もっと大変なことになってしまうじゃないっ‼


「ありがとう」


 とりあえず、名前を言わずにお礼を言った。
 のだけど。


「ねぇ、希空ちゃん」


「うん?」


「オレ、まだ聞いてない」


 え……。