「それに嬉しくて」


 うん、わかるよ、それ。


「オレの名字の一文字と希空の名前の一文字をくっつけると、とても美しい言葉になっていることがすごく嬉しい」


「私も嬉しい」


「ねぇ、希空」


 真宙くんは私の名前を呼ぶと、抱きしめている私からやさしく離れた。

 そして真宙くんは美しい青い空を見上げた。


「オレの名字の一文字と希空の名前の一文字をくっつけると『青空』になる。だから、これまでにも見続けているこの青空も、オレと希空にとって、とても縁があるように思える」


「うん、私もそう思う」


「今こうして見ているこの青い空は、これからも続いていくと、オレは信じる」


「私も信じる」


「だから」


 真宙くん……。


「これからも一緒に美しい青い空を見ていこう」


「うん」