「黒川さん、君が言ったことは全て録音させてもらったよ」 録音……⁉ 「え……。あ……青野くん……?」 黒川さんは、放心状態になっていた。 「希空ちゃんはオレの大切な人だから」 今……。 真宙くん……。 私のこと……大切な人って……。 「オレはやるよ」 え……? 『やる』って……? 「大切な希空ちゃんのことを守るためなら、どんなやり方でもやるよ」 真宙くん……。 「隠れてこっそり録音なんて、オレにとって大したことない」 真宙くんはそう言って、録音したものを再生して黒川さんに聞かせた。