そして、黒川さんたちがいる教室の戸のところに着いた。


「麻倉さん、ちょっといい?」


 さっそく黒川さんがそう言った。


「……うん」


 心の中ではすごく嫌だと思いながら、私はそう返事をした。


「じゃあ、この間のところに行きましょ」


 黒川さんはそう言って、黒川さんの両側にいる仲間二人と共に歩き出した。

 私も嫌々、黒川さんたちのあとをついて行った。


 ……あれ……?

 黒川さんたちのあとをついて歩いているとき。

 私は、少しだけ違和感を覚えた。