君と見る空は、いつだって青くて美しい




 * * *



 放課後。


 私は、いつも桜ちゃんと最寄り駅まで一緒に帰っているのだけど、今日は図書室に借りていた本を返しにいくので、桜ちゃんには先に帰ってもらった。


 そして私は、本を返しに図書室へ向かっているところ。

 図書室は、私がいる校舎とは別の校舎なので少しだけ距離がある。
 とはいっても、同じ学校内だから大した距離ではない、のだけど。


 そうして図書室に着いた、のはいいけれど……。

 どこを見渡しても、図書室に人は見当たらなかった。

 どうしよう……このまま勝手に借りた本を置いておいてもいいのかな……?
 私は借りている本を持ったまま、どうしようかと思っていた。

 すると。
 誰かが図書室に入ってきたのを感じた。

 きっと図書室の係りの人だ。
 そう思った私は、人の気配を感じた方へ振り向いた、ら……。