「麻倉さん」 ……‼ 私がそう思っていると、同じクラスの山下さんが私のことを呼んだ。 少し自分の世界に入りかけていたので、山下さんに声をかけられて、少しびっくりしてしまった。 「麻倉さんのことを呼んでって言われて……」 そう言って山下さんは教室の戸の方を見た。 私も山下さんが見ている戸の方を見た。 そこには見たことのない女子生徒三人が教室の戸のところに立っていた。