君と見る空は、いつだって青くて美しい




「希空ちゃん?」


 ……‼

 私は真宙くんに声をかけられて我に返った。

 私は、今日、真宙くんに声をかけられて何回我に返っているのだろう。


「どうしたの?」


「え……?」


「なんか、希空ちゃん、元気がないみたいだから」


 元気がない……?

 そうなんだ……。

 私……やっぱり元気がないんだ……。


「何か悩み事?」


 悩み事……?

 そりゃあ、悩み事は、あるにはあるけれど……。


「希空ちゃんが悩んでいるとオレは辛い。だから話してよ、希空ちゃん。話くらいしか聞けないかもしれないけど、希空ちゃんの悩みをオレにも分けてほしい」


 なんで……。

 なんで真宙くんは私に、そんなふうに言ってくれるの……?

 これは真宙くんの話術の一つなの……?