シンは顔を歪ませながら吐き捨てた。
虐待なのか、それは吹雪なら聞かないとわからないが、あながち間違っていないだろう。骨折する程殴られたんだ。
「……預かるのか?それとも、元の家に戻すのか?」
「有り得ない。ここにいさせる」
吹雪の隣にしゃがみ込む。穏やかな表情で眠っている姿に、心底安心した。
「それは、どういうことかわかってて言ってんだろうな?」
微かに殺気を漂わせながらシンは俺を真っ直ぐ見据える。その瞳と目があって、シンが昔を思い出していることがわかった。多分どこか、吹雪と重ねているのだろう。
「わかってる。わかってて言っているんだ。……俺が、吹雪を守る」
俺だって、もうあんなことは起こしたくない。まだ幼かったあのときの俺とは違って、守る力がある。裁ける力があるんだ。
「……そうか。なら、しっかり守れよ。こっちに少しでも足を踏み入れたら、もう後戻りは出来ないんだ」
「あぁ」
それに小さく返事をすれば、シンは「起きたら直ぐに呼びに来い」と言って立ち上がり部屋を出て行った。


