だんだんとヒートアップしていって、どうしようかと思っていると、横から話しかけられる。
「はじめまして」
顔をそちらにむければ、男の人が私に笑いかけていた。
「俺、新城肇遙。紅蓮の右腕……?側近的な感じだよ。よろしく」
手を差し出されて、恐る恐るギプスのしていない方の手を重ねるとぎゅと握られる。
「あ、私……」
「うん、天海吹雪ちゃんでしょ?」
……彼も、ヤクザなのか。
全く顔に似合わず、なんならホストでもしていそうな、そんな甘い雰囲気を、漂わせていた。
「はい、えっと……よろしくお願いします」
少し、頭がパンクしそうだ。次から次へと、今まで生きてきた中で1ミクロンも関わりを持ったことがない人たちだから、脳内処理が追いつかない。
でも、いい人達だ。
こんな私を、嫌な顔せず寧ろ歓迎といった感じで受け入れてくれる。それが、少し嬉しかった。


