#2 «進展»
3年生になりクラスは隣どおし、
話すことは無くなり自然と気持ちも離れていった。

ある日急にメールが来た。
え、連絡先交換してたっけ?と思いながらガラケーを開く。

「暇なんだけど笑」

そこから私たちは何時間もメールのやり取りをした。
そして、

「彼女欲しいな」

そのメールを見て私は今言わなきゃ絶対後悔すると思い思い切って

「私はずっと総のこと好きだったよ。
私じゃダメかな?」

震える手で送信。
直ぐに返事が。。
怖くて開けられない。
でも、開けなきゃ

「え、マジか。本当に俺の事好きならさ、中体連終わるまでみんなに黙って付き合おう」

ぎゃぁぁぁぁぁ!!!!
嘘でしょ。まじが。うっそぉぉ!
その日から私は総の彼女になった。

次の日
誰にも言うなと言われたけど、この子にならいいよね
そんなことを考えながら、クラスで1番仲のいい友達夏子に話した
夏子は、帰国子女で可愛くて頭よし運動神経抜群オマケに性格よくて料理ができると漫画の中から出てきたんかぐらいの勢いでパーフェクト。
彼氏もいるし、この子は誰にも話さないと思い

「私、総と付き合うことになったんだよね... 皆にはまだ内緒ね」

そう話すと夏子の顔色が変わり

「嘘...。私も成宮のこと好きになっちゃって別れようと思ってたの...。」

その言葉がショックで。
夏子が告白したら勝ち目ないじゃん。
頭の中が真っ白になった。

その日の夜
«総»
今度うちに来ない?

デートのお誘い。
でも、いきなり家は...
それに私の家はすごく厳しくて男と連絡先を交換したり遊ぶのは有り得ない事だった。

「ごめん、行けない」

それだけ打ってメールは終わった。