むしろ、したらと考えると周りからどう思われてしまうのか、恐ろしくなる。
「いらっしゃいませ。まぁ、湊様、ようこそお越しくださいました」
お義母様は常連さんらしく、店員さんは顔を見て直ぐに中に通してくれた。
慣れたように通されるその場所は、小さいけれど、立派なお茶室だった。
お茶をたてる道具も揃っている。
私には使い方は分からないけれど。
「素敵な場所でしょう?」
「はい、とっても......」
ほっと一息つけるような、そんな場所だ。
緊張はするけれど、周りの目を気にしなくて良い分、少しだけ気が楽になる。
「葵さん、そんなに畏まらないで?急に連れてきちゃってごめんなさいね......あの息子が突然結婚したなんて言うものだから、どんな人か気になっちゃってーー。
だから、今日は気楽にお話してくれると嬉しいな?」
たしかに、突然結婚したって言われたら、誰だってびっくりするだろう。



