王子系ドクターと溺愛新婚生活〜家政婦ですが結婚するなんて聞いてない!〜



2人とも注目されることに慣れているらしく、周りを全く気にしていないけれど、慣れていない私は、このやり取りの横で小さくなるしかない。


考えていることは、早く帰りたい......。

今の私の頭の中には、それしか無かった。



「ねぇ、葵さん。この後暇?」


「はいっ!」



突然名前を呼ばれて、勢いよく返事をする。


って、え?今なんて言われた?


もしかして、私はとんでもない事に返事をしたんじゃ......。



「じゃあ、お茶しに行きましょ!いいわよね、爽介?」



やっぱり......!ちゃんと聞いてから返事をするべきだった。

爽介さんも、こうなったお義母様は止められないのか、やれやれという表情をしている。



「葵、嫌だったら帰っていいからね」



いくら爽介さんに言われたところで、そんなことできるはずがない。

無茶を言わないでと心から言いたい。


だけど、これは自分が、反射的に返事をしてしまったせいなのだ。

覚悟を決めるしかない。