2人とも注目されることに慣れているらしく、周りを全く気にしていないけれど、慣れていない私は、このやり取りの横で小さくなるしかない。
考えていることは、早く帰りたい......。
今の私の頭の中には、それしか無かった。
「ねぇ、葵さん。この後暇?」
「はいっ!」
突然名前を呼ばれて、勢いよく返事をする。
って、え?今なんて言われた?
もしかして、私はとんでもない事に返事をしたんじゃ......。
「じゃあ、お茶しに行きましょ!いいわよね、爽介?」
やっぱり......!ちゃんと聞いてから返事をするべきだった。
爽介さんも、こうなったお義母様は止められないのか、やれやれという表情をしている。
「葵、嫌だったら帰っていいからね」
いくら爽介さんに言われたところで、そんなことできるはずがない。
無茶を言わないでと心から言いたい。
だけど、これは自分が、反射的に返事をしてしまったせいなのだ。
覚悟を決めるしかない。



