だけど、今は周りの人も私も仕事に戻って貰えるように必死になっていた。
「大丈夫です!」
「ほんとうに?」
「本当です!」
しつこいと、思ってしまう程だ。
だけど、ここまで来て、やっと諦めてくれた。
結婚したからとはいえ、雇い主である爽介さんがここまで心配する必要はないのにーー。
「それじゃあ、帰りますね。お仕事頑張ってください」
もう一度さっきのセリフを言って、早く病院を出てしまおうと、返事を待たないまま、くるりと爽介さんに背を向けた。
私はそのまま帰るはずだったのにーー。
「爽介〜っ!」
正面から入ってくる女の人が爽介さんの名前を呼んだ。
「げっ......」
聞いたことの無い、嫌そうな声に、背を向けたはずの爽介さんを振り返る。
「母さん......」
爽介さんは確かに、そう言った。
母さん......、爽介さんのお母様!?ということは、私のお義母様になる人だ。
めちゃくちゃ綺麗で、若い方なんだけれど......。



