来ていた白衣をその場で脱いで、腕に引っ掛けた爽介さん。
送っていくって......、あなた仕事中なんじゃ?
絶対に譲らないと目が言っているけれど、ここは断るところだろう。受付のお姉さんが私を見て首を降っている。
つまり、そんな時間はないという事だ。
急ぎの資料を届けたはずなのに、時間がある方がびっくりだ。
「1人で帰れますよ?」
「行きは大丈夫でも、帰りは誰かに絡まれるかもしれないでしょ?心配しすぎて、きっと仕事が手につかないから」
そう言われて、呼んでもいないのにここに居た理由が分かった。
きっと、ずっと心配して待っていてくれたのだろう。
だけど、私なんかのために仕事を疎かにしないで欲しい。
「すぐ近くなんだから、そんな心配しなくても大丈夫ですよ」
「そうですよ湊先生。それに、先生に外出する時間なんて今はありません」
どうやったら折れてくれるか、そう考えていたら、受付のお姉さんが助け舟をだしてくれた。



