知らない人ではなかった事に、ほっとする。
『ごめんね。悪いんだけど、僕の部屋の机にある資料を持ってきて貰えない?封筒に入っているやつですぐにわかると思うから』
どうやら、忘れ物をしたらしい。
連絡をしてくるという事は、余程緊急に必要な資料なのだろう。
だけど、なんで家に......?そう思ったことで、私はまだ、スマホの番号を教えていない事に気がついた。
教えておけば、こんなにビクビクして電話に出る事も無かったのに。
私は、内心そんな事を考えていた。
「わかりました。すぐ届けますね」
『ありがとう!着いたら受付に声掛けて?すぐ取りに行くから』
爽介さんはそう言って、忙しそうに電話を切った。
えっとーー、封筒に入った資料だよね。
資料を探すのも急がないとだけれど、その前に泡だらけのお風呂場を何とかしなければいけない。
さすがに、そのままにしておくのは良くないだろう。



